三股町、都城市の皆様こんにちは!!
今年4月に入職しました作業療法士の田中と申します。
今回は、”トイレで排泄をする事の大切さ”について、先日トイレ動作の練習を頑張られて介助量が軽減された利用者Aさんのをもとにお話しさせて頂けたらと思います。
出会った当初のAさんは悲観的な思考になりやすい方で、「ごめんね、もう無理やね…」とリハビリや生活の中の動作でも諦めてしまう事の多い方でした。
なにか分かりやすい目標を共有して前向きに頑張っていけないかな…
そう思い、Aさんと色々お話をして、二人の間で「トイレで出来る事を増やす」を掲げました。
目標に向かって練習再開。
まずはトイレの為に5秒、10秒立ち続ける事を目標に取り組み、並行して実際のトイレでも自信がつくように練習を重ねました。
練習の成果も徐々に出てきて、一人で立ち続けられる日が増えていきました。
トイレも1人介助で大丈夫な日も増えてきており、「できたね、ありがとうね」「田中さん、リハビリをしよう」と前向きな発言も聞かれるようになってきました。
障害を持たれている方にとって、トイレの動作ができることは様々な予防(尿便意の維持、体の能力の維持、皮膚の良好な状態の維持)や自尊心を傷つけない事に繋がります。
トイレでの排泄が減少すると、小便や大便をしたいという気持ちの消失、便を押し出す力の低下、オムツ内の環境によっては皮膚の炎症を起こされる方もいます。
また、座る力や倒れないように体を支える力も減少していきます。
そして、一番重要なことはトイレで排泄をせず、おむつ内に出してしまう事が本人様の羞恥心や屈辱感を増やしてしまい、精神的に病んでしまう方もおられます。
そのため、たでいけ至福の園では一人でトイレが難しい方もトイレでの排泄を行うように心掛け、管理が難しい方は回数を把握し時間毎での誘導も行うなど、時間はかかってしまいますが「トイレで排泄を行う」ということに覚悟をもって臨んでいます。
その中で私たちリハビリスタッフもしっかりと評価を行い、どう工夫をし、どう環境の調整を行えば利用者さんのできる事が増えるか、予防につながっていけるかを模索して対応をさせて頂いております。
また、ご自宅で生活されている方については、家屋調査を通して施設内だけでなく、お家のトイレの環境に合わせた練習法や動作の工夫も検討しています。
今回はトイレについてお話をさせていただきましたが、家での動作やリハビリの事でお困り事があればいつでもご連絡をお待ちしております。
一つの困りごとに対して、多職種のスタッフが知恵を出し合い、良い方向に改善していけるように精一杯支援をさせて頂きますので、何卒宜しくお願い致します。