食の好みがもたらす食事意欲

2021年3月4日(木)

三股町、都城市のみなさんこんにちは。言語聴覚士の平嶋です。

みなさんは好きな食べ物を先に食べるタイプですか?それとも最後に食べるタイプですか?今回は「食の好みがもたらす食事意欲」についてお話していこうと思います。

当施設、たでいけ至福の園では朝・昼・夜の3食を食べられる方から、普段は経鼻経管栄養(鼻から管を通し胃へ流動食を送る)ですが、楽しみの1つとしてリハビリの際に、ゼリーやアイスを食べられる方などもいらっしゃいます。医師、看護師、管理栄養士、言語聴覚士、など他職種の管理のもとそれぞれの利用者様に合わせた食事の形態や食事量、栄養サポートなどを行っています。

今回はその中で、朝・夕は経鼻経管栄養で、昼食のみを経口摂取(口から食べる)されている方を紹介いたします。

この方は外傷性くも膜下出血や、脳挫傷などの既往歴を持たれています。感覚障害や意識障害があり発話は不可能な方です。普段スタッフからの声かけに対し、目を開けキョロキョロする様子が窺えるため、耳は聞こえていらっしゃると考えられます。

食事介助の際には、これから口へ運ぶ食べ物の名前を言ってから、自分がいま何を食べているのか認識して頂くようにしています。スムーズに食が進むこともありますが、食事開始直後であるにも関わらず、数口で口を強く閉じてしまう場面も多く見てきました。しかしそんな中でもデザートであるヨーグルトや、みかんなどの甘味類に対しては口を開け、完食して下さる場面が多く見受けられています。おそらく、冷たい物や甘味類を好む傾向にあると考えています。「文献:嚥下調整食に嗜好を取り入れた食欲増進への取り組み」の中でも食事の嗜好(好み)を取り入れた方が食欲増進につながることが立証されています。

好きな物を食べれば食欲が出るのは当たり前のことですが、この当たり前のことが年齢と共に非常に重要なこととなっていきます。栄養バランスが偏りすぎるのも考え物ですが、時には食事の前にアイスクリームから食べるのもいいのかなと考えています。あまりにも食が進まない時には好きな物から初めに食べることで食欲が出ればいいな・・・と、私の思いですので、参考程度に読んでいただけたら幸いです。

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